◆朝、日本TVのバラエティー番組「HAPPY!」の8月1日深夜放送分を動画サイトで観る。
日頃から「民放テレビ番組、特にバラエティーは下らないので見ない」と公言している私ですが、この場合見てるのは動画サイトだから良いのかな(← まちがい)。
この20分番組は4月から放送されているのですが、メンバーや内容にテコ入れされてないのでそこそこの視聴率は取れているのかも。この回はPerfume大本さん(ショートヘアー担当)の仕切りでグッダグダ進行(笑)。
本来こういう番組はお笑い要員が仕切り・進行するのが普通だと思いますが(番組開始から意図されていたかどうかは判りませんが)、この番組の場合は笑いの部分も含めて殆んどPerfumeの3人に託されており、これがたいへん残念ながらすこぶる面白い。
残念ながら、と言うのは私が彼女たちに「バラエティーに出演してほしい」という欲求がないから。何故だか見ていてハラハラするので(←親戚のオジサンかお前は)。
西脇さん(ゆるふわヘアー担当)の暴走トークに色んな意味で注目が集まっていますが、『実はインタビューで一番優等生的な発言をし、辛うじてビジュアル面も支えている大本さんが一番の超天然キャラであり笑える』というファンしか知らない事実に気付かれてしまうとこういう仕事が増えるだろうし、おじさん困るんだけどなあ。
◆先日の日記で酷評したSAWA「COLORS」でしたが、日記を書く時点でM4がどんなのかを忘れてしまっていたので、WW2キャタピラのバリ取り時間に3回通しで聴いてみました。
4曲目は展開が松田聖子「チェリーブラッサム」(1981年/作曲・財津和夫)に似ている。
「この曲のここはどこかで聴いたことがある」は決して悪い事ではなく(お子様は無闇に「パクリ」とか申しますが)、「おおー、あれをこう料理したのか、面白い。やりよるのう」とその後に続けて思わせればいいのですね。
しかし、81年のアイドル王道曲や、過去さまざまに引用され尽して今さら感の強いDoobie brothersの曲に似てしまっているのはなんともはや。アルバム「The world is echoed」や「SOUNDS」を聴いて大いに期待したfreetempoですが、女性ヴォーカルに対するプロデュースとしてはハズレな感じが(生え方感じ方には個人差があります)。まぁSAWA先生は今のところクラブイベントとかを中心に活動されるようですのでどんどんお茶の間化するPerfumeとはフィールドが違いますが、頑張ってほしいですね。
◆元気ロケッツは耳にやさしくて人気ですけど、「宇宙で生まれた30年後の18歳」の女の子がヴォーカルで「エコロジー縛り」の楽曲という痛いコンセプトなのがどうにも私には受け付けられない。私は30年前の19歳ですが何か?と返したくなったり(笑)。
◆こうやって何組かのアーティストとPerfumeを聞き比べてみると、やはり際立つのは中田ヤスタカの作曲、トラック製作のセンスの良さ(※)。「次にこう来ると気持ちいい」ほぼストライク の音、リズムが配置される緻密さ。恐らく彼の引き出しの中にも過去の楽曲のさまざまな引用が有ると思われますが、それらは細かく分解・再組立され、彼の曲用にカスタムされている印象です。
「ポップスというジャンルが在るのではなく、大衆に支持された音楽がポップスになる。初めからジャンルを限定して作られた音楽は戦っていない」と彼は語っています。いかにも30前の若者らしい青臭い発言ですが、ちょっとワクワクしますね。「カネのために曲を書きまくっている」との中傷もあちこちに見受けられますが、仕上がった曲の完成度と、大衆に支持されている結果が全てだと私は思います。
今週の週刊文春の近田春夫「考えるヒット」では「love the world」を取り上げ、中田氏の作り出す音に対し、また歌詞に対しても過去に例がないほどに絶賛しています。
近田春夫氏はかつて私の好きだったはっぴいえんど→ティンパンアレイ(→YMO)に否定的な発言があった(「あれは『日本のロック』じゃないよ。『日本の、ロックに詳しい人』だね」と発言)のでいま一つ信用できなかったのですが、今回は自分がぼんやりと感じていた事がはっきりと文章にされていたので、年甲斐も無く感激してしまいました。
※何年か前、CDショップでcapsule(中田ヤスタカのユニット)の曲を試聴した際「ピチカートファイブのフォロワーか。要らんな」で片付けてしまった当時の自分を問い詰めたい気分(だって1曲40秒の試聴機じゃあ判らんよ←言い訳)。
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